英語の4大技能のうち、日本人が最も苦手とする技能、それがスピーキングだ。日本に住んで普通に生活をしている限り、日常に英語を話す機会はほとんどないため、スピーキングのスキルがなかなか鍛えられないのも仕方ない。スピーキング力を伸ばすためには、相手が必要なのだ。
しかし、一人きりの状態でもスピーキングの練習をしたいという英語学習者の方も多いだろう。そこで、ここでは話し相手がいなくても、一人でスピーキング力を磨くことができる方法、特に自己紹介のスピーキング力を磨く方法をご紹介したい。なお、今回紹介するのはインターネット環境があればどこでも無料でできる方法だ。
自己紹介は、英語で初対面の誰かと話す際に必ず求められる英会話だ。自分自身に関する英語の引き出しはあればあるだけ持っておいたほうがよいし、英会話の場面では大体相手から聞かれるのは自分のことだから、自分のことさえしっかりと英語で伝えられるようになっていれば、少なくとも第一印象では英語ができる人という印象を与えられるはずだ。
ぜひこの方法を使って、一人きりの時間でも有効活用してスピーキング力を磨こう。
自己紹介の質問集サイトを活用する
一人で英語の自己紹介の練習をする方法。それは、下記のような英語の自己紹介に関する質問が大量にまとまったサイトを利用して、一つ一つの質問に、あたかもそれを相手から聞かれたかのようにひたすら回答していくという方法だ。
- The 100 Most Important Things To Know About Your Character (revised)
- Conversation Questions Getting to Know Each Other
これらのサイトを活用すれば、自分自身で質問を考える必要もないので、取り掛かりやすい。上記のサイトを活用したセルフスピーキング練習法としておすすめなのは、下記のサイクルをひたすら繰り返すことだ。
- まずは質問に答える
- 上手く回答できなった質問、内容をメモしておく
- どう言えばよかったのかを調べる
- 言い回しを覚えたら、もう一度質問への回答を繰り返す
まずは質問に答える
まずは上から順に、どんどん質問に答えていこう。その際、できれば質問も読み上げるようにするとよいだろう。実際の自己紹介の場面で、相手に何かを尋ねるときにどんな表現を使えばよいか、どんなことを聞けばよいかが分かるようになるからだ。
上手く回答できなった質問、内容をメモしておく
質問に答えていくと、必ず回答に詰まるところが出てくるはずだ。回答に詰まってしまう場合、その理由は2つある。
- そもそも日本語でも言いたいことが出てこない
- 日本語では言えるが、英語の表現が出てこない
上記のうち、英語に詰まってしまう日本人の英語学習者に多いのは、実は前者のほうなのだ。たとえば、「Who has had the most influence on you?(あなたの人生に最も影響を与えた人は誰ですか?)」と聞かれたとき、あなたはそもそも日本語でぱっと回答することができるだろうか?
日頃から自分の人生に最も影響を与えた人のことについて深く考えている人はあまりいないだろうから、多くの場合、突然このようなことを聞かれると、英語として伝える以前の問題で答えに詰まってしまうのである。そして、ついつい安易に浮かびがちな「親」などと回答して、あとからその理由を考え始め、また答えに詰まる、といった具合で英会話が止まってしまうのだ。
つまり、どんな角度からも英語で自己紹介をできるようにするためには、そもそも日本語で自分のことをしっかりと紹介できる状態にしておくことが大事なのだ。
また、後者の「日本語では言えるけど、英語では出てこない」という質問にあたったら、これはスピーキング力を伸ばす絶好のチャンスだ。たとえば「自分は優柔不断なところがある」と言いたいが、「優柔不断」(be not decisive, indecisive)を英語でなんて言えばよいかが分からないといった場面だ。
このように、回答に詰まってしまった質問と表現はその都度しっかりとメモしておき、あとでその質問に対する対策や、どのような表現で説明すればよかったかを学習できるようにしておこう。
どう言えばよかったのかを調べる
一通り質問をこなし、自分が上手く回答できなかった質問や表現をまとめたら、次はそれらを英語でしっかりと説明するためにどのような表現があるのかを、辞書などを使って調べよう。辞書を見ても分からないときは、英会話の講師に聞くのもいいだろう。
こうすることで、自分が英語に詰まってしまった部分の表現だけを効率的に習得することができるので、短期間でも自己紹介のスピーキング力をアップさせることが可能だ。
言い回しを覚えたら、もう一度質問への回答を繰り返す
正しい英語表現を覚えたら、次はその表現が口になじむまで、ひたすら質問への回答を繰り返そう。一つの質問に対して、同じ内容を色々な表現で回答できるようになったら、その質問に対する対策は終了だ。こうして、自己紹介のバラエティやボキャブラリーを増やしていこう。
まとめ
いかがだろうか?上記の方法であれば、一人きりでも自分の部屋にこもっていくらでもスピーキングの練習をすることができる。30分も一人で話し続けているとだいぶ疲れると思うので、一気に100問の自己紹介をすることは難しいが、1日5問などと決めて取り組むことで、自己紹介のスピーキング力は格段に向上するはずだ。この方法は英語の中級者におすすめの方法なので、興味がある方はぜひ試していただきたい。
English Hub 編集部
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