グローバル化が進み、英語でのコミュニケーション力が重視されるなか、習い事の1つとして幼いうちから英会話教室に通う子どもも増えています。子どもの英語教育については、開始する時期や1日の学習時間についての考え方も家庭によって様々ですが、結局は学ぶのは子ども自身。本人が英語に触れることを楽しいと感じ、積極的に学習に取り組む姿勢がとても大切です。
ここでは、英語に興味を示し、自ら進んで学習する「英語好き」の子どもを育てる5つの秘訣をご紹介します。
1. 早い時期から英語の音に慣れる環境を
早期英語教育の良し悪しが問われていますが、子どもが多くの音を聞き分けることができる幼児期から英語の音を耳にすることは決して無駄ではありません。小さな子どもが映像を眺めているだけでも楽しめるアニメなどを選び、英語の音声で流すことをおすすめします。1日に少しの時間でもいいのです。これをできるだけ毎日続ければ、子どもが映像だけでなくしっかりと音声を聞いてアニメを理解する時期になっても、英語の音声でテレビを観ることに抵抗を感じないはずです。同じプログラムを続けて視聴すれば、同じ決まり文句が繰り返し登場することもあります。その言葉をキャッチしてだんだん意味がわかるようになっていくものです。テレビは日本語の音声で視聴するのが当たり前になっていると、成長してから英語でアニメを見せても嫌がるケースもあるので、早い時期から始めることがポイントです。
2. アルファベットの学習にひと工夫
アルファベットと言えば、まずは大文字から学習するイメージがあるのではないでしょうか。市販のアルファベット表にも大文字が大きく書かれています。でも、英語学習を始めればすぐに気づくことですが、絵本でも教材でも実は小文字の方が多く使われているものです。アルファベットに親しむには、まず小文字を覚えることが必要です。大文字を先に学ぶと、さらに小文字を覚えなければならないことに難しさを感じる子どもも少なくないようです。
3. 「フォニックス」は読める楽しさを知る近道
英語圏の子どもや外国人に英語の読み方を教える方法として用いられているフォニックスをご存知ですか?フォニックスで文字と発音の組み合わせを学べば、英単語を声に出して読むことができるようになります。それぞれのアルファベットに対する音を覚えるだけでたくさんの英単語を読む力がつくのです。
でも、テキストの文字だけを読ませようとすると子どもは「勉強」をさせられていると感じがちです。ただでさえアルファベットに触れるのはレッスン時や宿題に取り組む時間が多いでしょう。フォニックスを学んだら、お菓子のパッケージなど、身近なところに書かれた英単語を子どもと一緒に見つけて読んでみてください。アルファベットは家の中でもたくさん見つけられるはずです。子どもは自分で英単語を読める楽しさを知り、同時に語彙力を養えます。最初は間違えても徐々に読める単語が増えれば、自分の英語力に自信がつきます。
4. 語彙力はゲームで磨く
覚えた単語が増えてきたら、子どもと一緒にゲームをしてみましょう。おすすめのツールはアルファベットのマグネットやお風呂の壁に貼り付けられるスポンジ(大文字でも構いません)です。まずはテーマを決め、それを使ってできるだけ多く単語を作ってみるゲームから始めてみて下さい。スペル間違いは厳しく指摘せず、「惜しい!」という表現でゲームを盛り上げれば子どものモチベーションも下がりません。
たくさん単語が作れるようになったら「しりとり」にチャレンジしてみましょう。親子で遊び感覚でプレイしながらボキャブラリーが増え、読み書きの力も鍛えられます。いずれマグネットなどを使わずにしりとりができるようになれば、耳で聞いて頭でスペルを理解し、次の単語を正しいスペルで思い浮かべて発音することで英語脳が鍛えられます。
5. 習ったフレーズは、忘れる前に生活に取り込む
教材や英会話スクールのレッスンで覚えた会話表現は、早速、生活の中で使ってみます。そのためには保護者も学習やレッスンの内容をきちんと把握する必要があります。家族団らんの時間や外出時の車の中など、ひとつふたつでもいいので、子どもに質問を投げかけてみましょう。「これは英語でなんて言うの?」とわからないふりをして子どもに聞いてみるのもひとつの作戦です。レッスンや宿題の時間以外のちょっとしたひとときに英語に触れ、習ったことを定着させることができます。
まとめ
英語学習にかかわらず、何事も興味を持って楽しみながら取り組むことが大切です。いやいや学習するのでは集中力も欠け、せっかく学んだこともあまり身につきません。ただ、どうしても「勉強」となると難しいイメージがあり構えてしまう子どもが多いようです。
学習を始めるにあたって、最初はとても肝心です。子どもたちが「英語って面白い」と感じたり、「聞いたことがあるから自分にもできるかもしれない」と自信を持って取り組んだりできる環境づくりは欠かせません。また、せっかく英会話教室などに通うのであれば、通いっぱなしではなく、教室で習った内容を保護者も確認することです。そしてそれを日常生活の中に自然に取り込み、積極的に英語を使わせることで、子どもたちの英語学習のモチベーションを高められます。今回は親子でコミュニケーションを楽しみながら無理なく進められる学習方法のアイデアもご紹介しました。今日から早速、実践してみませんか?
Yoko
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