小学校での英語が教科化され、子どもたちのグローバルフィールドはぐんぐんと広がっています。そこで考えたいのが、子どもの学習環境です。英語教室への通学、オンライン英会話サービスを利用した英語学習、英語教材を活用した自宅学習など、今や英語習得の方法は多様化しています。
ここでは、「英語教室」「オンライン英会話」「自習教材」の代表的な3つの学習スタイルに注目。子どもの視点、保護者視点の両面から、どのように使い分けると良いのかをご紹介します。
目次
コミュニケーション力をつけるなら「英語教室」
多くの英語教室では、英語を使って会話を楽しむプログラムが提供されます。特に幼児向けのプログラムでは、ゲーム、歌、ダンスなど、身体や音声を使ったアクティビティを通じて英語に親しむような多様なレッスンが展開されています。英語を母語とするネイティブや、英語が堪能な日本人の講師との会話を繰り返しながら、発音やアクセント、表現などを自然と習得できるのが特徴といえます。
日常生活で外国の方々と交流できる機会が少ない子どもたちにとって、英語教室はいわば、初めての国際交流の機会。子どもの頃からネイティブと話すことに慣れておくと、将来的に英語でコミュニケーションを取るときのための自信につながります。
また、小学生を対象とするプログラムでは、レッスンを通して生徒の話す力、聴く力を育むのはもちろん、読み書きやテスト対策といった指導にも力を入れるスクールが少なくありません。
英語教室ではほかの子どもたちとグループで受講するレッスンも多いため、一緒に英語力を高め合うことができるのも重要なポイント。仲間意識もでき、英語のレッスンが楽しくなるという相乗効果も期待できます。
「英語教室」で保護者が注目すべきポイント
子どもたちに英語に親しんでもらうことを基本に据えるプログラムでは、文法や単語の「読み」「書き」にそれほど力を入れていないこともあります。「英検®を受けさせたい」「4技能をしっかり身に付けてほしい」と望むなら、学習目的に合うカリキュラムが用意されている英語教室を探してみるとよいでしょう。
効率的に学びたいなら「オンライン英会話」
オンラインで英語を学習する大きなメリットは、タブレット端末やスマートフォンさえあれば、好きな時間、好きな場所でレッスンが受けられる点。複数の習い事をしている子どもにとっては、多忙なスケジュールに合わせやすく、効率的な学習方法といえます。通学の時間や費用を抑えられるため、週のレッスン回数を増やし、英語に触れる時間を増やすことも考えられるでしょう。
レッスンを録画で振り返れるサービスでは、わからなかった点の見直しや復習にレコーディングを活用することで、学んだことの定着度を高められます。
ほとんどのオンライン英会話サービスで無料体験レッスンの機会が用意されているので、自宅からの気軽な体験受講を通して、子どもにどんなカリキュラムやプラットフォーム、講師が適しているのかを確認できるのも魅力です。
「オンライン英会話」で保護者が注目すべきポイント
オンライン英会話は、実店舗型の英語教室と比較すると低価格でマンツーマンのレッスンが提供されています。加えて、保護者の送迎も不要なので、仕事で忙しい親にとってもありがたい学習形態といえます。また、保護者がレッスン内容を身近で聞いて確認できるので安心感もあります。
ただし、オンライン英会話では非ネイティブ講師の登用も多く、ネイティブ講師の指導にこだわってサービスを選ぶ場合は料金面でのメリットは軽減されがちです。サービスごとに在籍講師やカリキュラムなどの特徴が大きく異なるため、何を重視するかをしっかり考えて選ぶことが大切です。
子どものペースを大切にしたいなら「自習用教材」
「英語教室に通う前に、自宅で英語に親しませたい」「オンライン英会話はマンツーマンで緊張してしまう」という場合などに、通学やオンライン以外の選択肢として考えたいのが、教材を使った自学自習スタイル。自宅にいながら、子どものペースで学習できるのが特徴です。
市販の教材なら、書店やオンラインでCDやDVD付きの教材を購入できます。内容も豊富で、子どもの好きなキャラクターが登場する絵本のようなタイプから、通信教育教材会社が発行する教材セット、英検®対策のような専門的なものまで幅広いスタイルの教材があり、子どものペースや発達段階に合わせた学習ができます。PCやタブレット、AIロボットなどを通して子どもがゲーム感覚で学べるデジタル教材も人気があります。
英語に触れるのが初めての子どもなら、保護者と一緒にアルファベットカードや絵本を通して英語を使う楽しさを覚え、「もっと学びたい!」という気持ちが芽生えたら、次のステップとして英語教室やオンライン英会話に進んでみることもできます。
「自習用教材」で保護者が注目すべきポイント
CDやDVDを通して子どもが一人で学べるイメージを抱きがちな英語教材ですが、教材によっては保護者によるサポートを前提に構成されている場合もあります。教材選びは保護者がどれだけ関わりながら学習を進められるかといった点も踏まえ、子どもとしっかり話し合って決めるといいでしょう。
まとめ
このように、現在の子ども向けの英語学習サービスは多種多様で、子どもの適性や、家族のライフスタイルなどに合わせて選べるようになってきました。大切なことは、まずは保護者が正しい情報を収集し、子どもとしっかりと話し合って学習方法を選ぶこと。親子一緒に「英語って楽しい!」という気持ちを育めるといいですね。
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Yuko Hashiguchi
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