イギリスには階級によって異なる英語が使われてきた歴史があり、「イギリス英語」と言えばその中でも「クイーンズ・イングリッシュ」をまずイメージする人も多いことでしょう。
ここでは、気品のあるイギリス英語表現をピックアップしてご紹介します。イギリス英語特有のPOSHな(上品な、上流階級風の)表現を一覧し、自分でどれぐらい理解できるか、テストしてみませんか?
How d’you do?
王室メンバーや王族の誰か、あるいは『メイド・イン・チェルシー(Made In Chelsea)』の出演者に会ったときのあいさつです。
※『メイド・イン・チェルシー』は、ロンドンの高級住宅街であるチェルシーで暮らす若者たちの友情や愛情などの日常生活を描く人気リアリティ番組。
Treasure
親しい人に対する愛情あふれたニックネーム。上流階級では短縮して、“tresj”という人もいます。
Terribly
“very(とても/非常に)”あるいは“extremely(とても/極めて)”の代わりに使います。例えば、“We were so busy shopping yesterday we had to eat fast food for dinner, which was a terribly common thing to do.(昨日は買い物で忙しかったから、夕食はファストフードを食べなければならなかったわ。まあ、極めて一般的なことだけど)”という感じ。
Delicious
何かをとても誇張する表現が効果的なことも。 たとえば“My friend Sara is the most deliciously funny person I know.(友達のサラは、私が知っている中で本当に一番面白い子なの)”といった感じ。
Gosh
“Oh dear!”あるいは“Oh no!”のような感嘆詞の代わりに“Gosh”を使います。例えば、“You dropped the brioche on the floor? Gosh! What an awful thing to happen(ブリオッシュを床に落としたの?あらら!何てひどいことでしょう)”
※「ブリオッシュ」は、卵・バターなどを入れて作った甘いパンの一種。
Marvellous
“delicious”と同様に“marvellous”は大好きな物や人などについて表現するときに使われます。例えば、 “John is the most marvellous friend(ジョンは最も素晴らしい友達だ)”と言ったり、“Our two weeks in the Maldives were simply marvellous(モルディブで過ごした2週間は実に素晴らしかった)”というように休暇について表現するようなことも。思いつくあらゆることに使えます。
Absurd
“delicious”や“marvellous”とは反対に、バカげていて滑稽で本当に好きになれないようなことに“absurd”が使われます。どのように使うかは、あなた次第です。もしかしたら、“Angela’s new coat is bright orange and looks frankly absurd(アンジェラの新しいコートは明るいオレンジ色で、率直に言って滑稽に見えるわね)”なんて使い方をするかもしれませんね。ただし、誰かを怒らせないよう気遣いが必要です。 “absurd”という言葉を使っている時点で、すでに相手への気遣いはないに等しいのですが。
Utterly
”utterly”は「完全に」「すっかり」などを意味する“completely”あるいは“totally”の代わりに使われます。だから、“After spending the whole day at the garden party and croquet tournament, I was utterly exhausted(ガーデンパーティーとクロケット大会で一日を費やして、完全に疲れ切ったよ)”のように使いましょう。
※「クロケット」は、芝生の上で木製ボールを木槌で打つゲームのこと。
SupperまたはTeatime
ほとんどのイギリス人は3食のことを“breakfast”、“lunch”、“dinner”と表現しますが、POSHな人は“dinner”の代わりに“supper”や“teatime”と言うことも。どうしてこのように言われるようになったのか分かりませんが、イギリス人は午後6時以降、お茶だけで生き延びていたのかもしれません。
Cheerio!
これは人気の朝食用シリアルと同じ名前ですが、間違いなくシリアルより先に使われていました。“Cheerio!”は“goodbye(さようなら)”を意味し、とても洗練されたPOSHな表現です。上流階級の人たちは最近、POSHに見えすぎることを嫌って“Cheerio!”を使わないため、あまり耳にしないかもしれません。もちろん、“Cheerio!”を他のシリアル名に変えて“Frosties!”と言ったりすれば、上流階級のお友達にバカにされるので注意しましょう。
※“Frosties”はケロッグ社のコーンフレーク。
まとめ
日本では、学校などでもアメリカ英語に触れる機会が多いため、聞き慣れない表現もあったかもしれませんね。これを機に、イギリス王室メンバーの発言を注意して聞いてみてください。きっと、気品のあるPOSHな表現が聞こえてくるはずです。
【関連ページ】知っておきたいイギリス英語のスラング7選!
「EFブログ」より世界各地の情報をお届け
「EFブログ」は、世界各地に500を超える事業拠点と50校の直営語学学校を擁し、語学留学プログラムなど多数の教育プログラムを展開する国際教育機関EFによるコラムです。旅行、海外の文化、言語などについての、世界中から集めたアイデアやアドバイス、最新情報をお届けします。
※当コンテンツの著作権は、提供元であるイー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社に属します。本文の無断転載はご遠慮ください。

イー・エフ・エデュケーション・ファースト

最新記事 by イー・エフ・エデュケーション・ファースト (全て見る)
- イギリス人には常識?一見、意味不明なイギリス英語6選 - 2020年12月15日
- 英文ライティングを上達させる7つのヒント - 2020年10月20日
- 洋楽から英語を学ぶなら、チェックしておきたいおすすめアーティスト10選! - 2020年9月30日
- 発音改善に効果的?英語の早口言葉「tongue twister」に挑戦しよう! - 2020年9月10日
- バーチャルツアーで英語圏を旅しよう!ロンドン、ダブリンをオンラインで巡るには? - 2020年7月31日